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4.コラム2023.1.31

【設立40周年―横道社長インタビュー②】社員それぞれがものづくりの本質を捉え、価値発揮しながら変化する会社へ。「社長が何もしない会社」を目指して

こんにちは!ピープルソフトウェア広報チームです。

前回のコラムから弊社の設立40周年を記念し、社長インタビューをお届けしています。テーマは「ピープルの今までとこれから」。前編では「ピープルの今まで」を聞きましたが、後編となる今回は「これから」について話が展開していきます。

「いま社長として目指すのは、究極何もしないこと」と語る横道社長。背景には、社員一人ひとりが仕事を自分事として捉え、意思決定できるようになってほしいとの思いがありました。横道社長が見つめる、40周年のその先とは。


大事にしたい本質は変わらないが、あえて「変わろう」と伝える


―前編の最後に、「上流工程・下流工程は、上下関係というより役割が違う」という話がありました。いわゆる上流工程の方々と仕事をするうえで、今後変わっていくべきだと考えていることはありますか?


横道:
変えるべきというよりは、「大事にしたいことのベースは持ちつつ、さらに高みを目指そうよ」という考えです。

ピープルが大事にしてきたのは「ものづくりの本質を理解したうえで、アウトプットすること」。例えば、仕様書をいただいて指示通りに作り、納品したとします。それでもテストをしてバグが起きた場合、「仕様書通りにやりました」と言うようであれば、エンジニアとしての価値は発揮できていないと考えています。

何が目的で、何を実現したくてこのシステムを作ろうとしているのか。そういう視点を持っていたら、仕様書を見たときに提案できたことがあったかもしれない。ものづくりの本質とはこういう視点を指しています。

今のピープルには、先輩方のおかげで長くお世話になっている仕事がたくさんあります。当時は仕事を開拓しないといけなかったから、ものづくりの本質を考えざるを得ませんでした。今はありがたいことに、先輩方が築いてきた信頼関係のうえで仕事ができています。その目の前の仕事に精一杯になってるとすれば、ものづくりの本質を追求するようなピープル魂やエンジニア魂の出番が減ったりしないかと心配しているのです。

だから私は、社員に対してあえて「変わっていこう」とメッセージをするんだと思います。本質は変わらないけど、さらに高みを目指すための変化です。


変化は結果論。AをBにするわけではない

2022年4月、新入社員教育での社長講話の様子


―「変わることが怖い」と思う社員もいるかもしれません。そんな社員には何と声を掛けますか?


横道:
変わるというのは、「AをBにしよう」ではありません。「お客様が解決したい課題があって、そこに最適な答えは何だろう?」と考えていく発想です。答えを目指すと、結果的にAからBに変化している。変化は結果論なんです。発想を逆にしてみるといいのかもしれません。

40年間、ピープルは時代や要望に合わせてツールやプロセスを変えながら生き残ってきました。実際、私がコードを書いていた頃の言語なんて今は使われていないですよ。これも「変わった」という感覚ではなくて、お客様へ価値を提供し続けていたら自然と変わっていったことなんです。

ベースは変わらない反面、このような表面的な変化は、非常に大事だと思います。とくに今のIT業界は、変化のスピードが本当に速いです。変わるのは結果論だけど、変わろうとしていくベクトルがあると、自分の背中を後押ししてくれると思います。

本質は変わらないけど、あらゆる手段は変わっていく。変わることに対して、ポジティブに捉えてほしいなと思います。無理に合わせてほしいわけではないけど、変わる方が楽しいですよ。


船頭が多い組織体制は、今のピープルらしさ

2019年開催、全社会議での社長プレゼン


―ピープルの歴史を作ってきた、横道社長らしい言葉ですね。


横道:
私が社長になって、社長のあり方も変わったと思います。就任したばかりの頃はよく「社長になったのだから、経営判断をしてください」と言われたけど、私は逆に社員に対して、自分事として判断することを求めました。その結果、今も横道が知らないところで動いているプロジェクトはたくさんあります。それは社員一人ひとりが、他人事ではなく自分事として仕事をしている証です。

つまり、船頭が多い会社になりました。「それではまとまらないのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、今のところピープルには合っている組織体制で、うまくいっています。個人がそれぞれの役割を全うし、自分事として発信を続けた結果、「チームで前に進もう」という意識が生まれている。いい方向に進んでいる気がします。

誰彼構わず「傍若無人に好き勝手やっていいのか?」というと、そういうことではありません。もしそうなってきたら、今の船頭の多い状態は当社には合わなくなったことになると思います。個々が自由な発想でビジネスを作っていく一方、会社としてのベクトルは合せられている状態。お互いをリスペクトし、自分の役割を自ら理解し作れている状態。この、今のピープルを作っている構造を正しく理解でき、さらに最適な行動に繋げることができるようになれば本物なんだと思います。

今の体制が2023年からもハマっていく保証はありません。現体制の課題はゼロではないだろうから、ここからがまたスタートだと思います。自分たちに合うスタイルを踏襲しながら、前へ進んでいきたいです。


社員が挑戦しやすい場づくりを。「それ以外は何もしない」を目指して


―今後の横道社長は、どのように社長の「役割」を担いながらピープルで働こうと考えていますか?


横道:
社員が自分で動き、チャレンジできる場を徹底的に用意します。それ以外、何もしません。社員がやりたいと言ったことに「OK!」と承認のはんこを押していく。それだけを目指してます。

上司やお客様がOKと言ったからOKではなく、自分がOKと決めたものを持ってきてほしい。「誰かが意思決定してくれる」というバイアスは取りたいのです。場は作りますが、意思決定はしない。私が目指すのは、社長が究極何もしないこと。何もしなくていいように、色々と体制は整えています。


―最後に、今後のピープルのビジョンについてお願いします。


横道:
今のピープルのビジョンに「2050ビジョン」というものがあります。端的には「エンジニアとしてのこだわりを大切に、ソフトウェアで世界に彩を添えよう」といった内容です。

「2050ビジョン」も、社長の独断で経営判断をしたわけではなくみんなで決めました。ですので実は、原文はすごく長いフレーズになってます(笑)。原文の元になった思いやアイデアが社内のオンラインの場に書き込まれてるんですが、それもかなり膨大です(笑)。

「2050ビジョン」の価値はアイデアの膨大さというより、ピープルのメンバーそれぞれが自分事として作ったことだと思います。本当の価値が、社員の数だけこだわりと彩をもって社外に放たれていくよう、それによって企業理念とする「感動価値創出」が実現されていくよう、社長として後押ししていきたいと思います。


おわりに

以上、会社設立40周年の節目にあたり、「ピープルの今までとこれから」をテーマに社長インタビューをお届けしました。最後までご覧いただきありがとうございました!


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