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4.コラム2023.10.31

【ピープル経営層の「転機と選択」】自分の活躍の場は自分で作れる―あえて「技術で壁を越える」道を選んだ理由とは(執行役員:髙本智晶)


こんにちは!ピープルソフトウェア広報チームです。

本記事では、ピープルの経営者に対して、これまでの人生やキャリアにおける「転機と選択」についてインタビューしていきます。今回話を伺ったのは、プロダクト事業領域の執行役員である髙本智晶(たかもと ともあき)さんです。

髙本さんはピープルに中途採用で入社し、23年が経ちます。ハンディキャップを抱えながらも一つひとつキャリアを重ね、2023年8月に執行役員となりました。

髙本さんは、どのような「転機と選択」をしてきたのでしょうか。


髙本さんのプロフィール

  • 2000年、中途入社。
  • 大手ベンダーのプロダクト開発に企画段階から参画し、開発パートナーのPMとして長く従事。その傍らスマートデバイス向けアプリ開発でネイティブアプリやハイブリッドアプリの開発もリードエンジニアとして経験。
  • これらを強みに2015年、プロダクト事業部門に異動し、ディレクターとして自社クラウドサービス開発をリード。2020年にはプロダクト事業部 事業部長に就任。PdMとして自社プロダクト事業を指揮。
  • 2023年8月、執行役員に就任。プロダクト事業領域の中長期的な成長、全社的シナジーを目指し技術戦略を推進中。


Webアプリケーションを学ぶためピープルへ



―現在はどのような仕事をしていますか?


プロダクト事業の執行役員として働いています。プロダクト事業は、自社サービスの企画・開発を行いながら、お客様の課題を解決するのが主な仕事です。

自社サービスを作ってきた技術やその過程は、ピープルの強みといえます。その強みを他領域の現場でも活かせるようにするのが執行役員の役割です。また、現場で働いている社員のパワーを経営にしっかりとコミットさせていく、現場と経営を繋ぐポジションでもあると思っています。


―今までのキャリアについても伺いたいのですが、髙本さんはずっとエンジニアとして働いていたのですか?


ピープルは2社目ですが、1社目でもエンジニアとして働いていました。

エンジニアになりたいと思ったのは、小学生の頃、隣に住んでいたオジサンがプログラムを書いて簡単なシステムを作っていたのを見たことがきっかけです。当時の小さなマイコンのなかで、キャラクターを自分で動かしているのを見て感動しまして。画面の向こうに別の世界を感じられるような。「面白そう。自分も何か作ってみたい」と思うようになりました。

その後、高校2年の頃に事故に遭い、車いす生活になったものの、「パソコンを扱う仕事は車いすに乗っていてもできる」と気が付いたんです。卒業後は職業リハビリテーションにて情報処理を学び、エンジニアとして就職しました。


―転職先として、ピープルを選んだのはなぜですか?


1社目では、クライアントサーバモデルのWindowsアプリケーション開発が主でした。ですが、Webアプリケーションが時代の波として来ているのも感じていたんです。

Webアプリケーションも勉強したいと思ったときに、「働く環境を変えてみようかな」と思いました。転職先として思い浮かんだのがピープルです。

1社目で働いていた1998年~1999年頃は、受託先のひとつとしてピープルと仕事していたこともあり、Webアプリケーションを手掛けていることは知っていました。また大手企業と取引していることもあり、「自分のキャリアアップのために、ピープルで働きながら学びたい」と転職を決意しました。


マネジメントというより、「技術からのアプローチで壁を越える」と決めた



―これまでの髙本さんの人生やキャリアにおいて、転機となった選択を教えてください。


ひとつは、ピープルに転職したことです。やりたいと思っていたWebアプリケーション開発に携われて、楽しく仕事ができました。

転職当初は、中学生の頃や専門学生の頃に感じた、パソコンの画面を通して繋がれる世界があることや、国境や距離などの壁を越えて色々な人や物が繋がれることのワクワクと同じような、高揚感を覚えました。

働きながら純粋にワクワクしていたように思います。



―ピープルに入社してからの「転機と選択」はありましたか?


2010年頃、30代中盤になったあたりでしょうか。会社内での立ち位置に悩むようになりました。簡単に言えば、上位の役職となってマネジメントをやっていくのかを考えはじめたのが、大きな転機だったと思います。

30代中盤は、ある程度キャリアを重ねて「どう会社に貢献していくか」が自然と頭の中にあった時期。同年代として一緒にがんばってきた横道社長や藤本さんは、他社とのコネクションを作ってビジネスにしていこうと、岡山から東京に出て行くようになっていました。

同年代が社外へどんどん出ていく姿を見ていると、

「自分はこのままじゃだめなんじゃないか。何か変わらないといけないんじゃないか」

と壁を感じ、本気で悩むようになったんです。でも、自分は車いすで生活していたり障がいがあったりで、自分の体を動かしてどんどん外に出るのはむずかしくて……。

「マネジメントを担って、外に出て行かないと会社に貢献できない。昇格しない」というイメージがまだ根強くあるなかで、自分にとっては技術が自分と色々な世界を繋げてくれたり、壁の向こうに連れて行ってくれたりもしたなと。じゃあ、これからも技術と向き合い、もっと技術を突き詰め、極みを目指してみよう。「技術で壁を越えよう」と決めました。

かなり腹を括った感覚がありましたよ。


力を発揮できるポジションは自分で作る



―同年代が進み始めた道ではなく、「自分ならではの道に進もう」「技術を極めよう」と思えたのはなぜでしょう。


ピープル自体が、ものづくりの力を信じている会社であることが大きな理由だと思います。

今後も変化はあれど、IT業界で生きていくことは変わらない。そうすると、会社の成長と技術力の向上は切っても切り離せない状態が続いていくし、会社としても必要な力になるだろうと思えました。


―技術で壁を越えようと決めてから、自身のなかで変化はありましたか?


クライアントに対して、積極的に「これをやりたい。うちでやらせてほしい」と伝えるようになりました。自分ができることや、興味があって今後やりたいことと自分の仕事を結びつけるようになったと思います。

同年代のように実際に外に出て営業することはできないけど、自分は社内にいながら、ビジネスを作っていこうと考えていました。実際には、自分の力を発揮できるようなポジションを自分で作ろうと必死にやっていただけなのですが。


―「自分に何ができるのか」を考え、行動し続けていたんですね。


当時はひたすら「ディレクションをやりたい」と言っていましたね。技術を突き詰めながら、作ったものを形にしていきたいという思いがあって、今できることをやりつつ、やりたいことを常に口に出していました。

すると、現在のプロダクト事業部ができるタイミングで会社から声が掛かりました。受託業務から、自社製品の開発などを担う部署に異動。自分がやりたいことが会社にも伝わったのか、より自分が力を発揮できるポジションで働けるようになったと思います。


今の自分がピープルに貢献できることは何か



―やりたいことを口に出して、それを会社にも認めてもらった今、「技術で壁を越える」ことは今の髙本さんにとってどのような意味がありますか?


ひとつは、お客様の課題を解決する手段であることです。自分がただ技術で壁を越えようと思っているだけでは、エゴになってしまいます。お客様にとって一番いい結果を生むために、技術力をつけていくという認識は、エンジニアにとって必要だと思っています。

それによって、自分の技術がお客様の結果に繋がっていることを実感しながら仕事できるのはやりがいです。お客様とともに壁を越えるのは気持ちいいですね。そのやりがいを感じたくて、今も勉強を続けています。

もうひとつは、現場で働く社員と会話するチャネルであることです。役員になると会社経営に時間を使うことがメインになるので、自分でコードを書くことは「業務上」なくなります。

でも、現場で働く社員は最新の技術を習得していきますよね。社員と同じ目線で試行錯誤しながら、お客様のことを考えられるような自分でいたいです。

何より、技術力を高めてきたことが自分の強みでもあるから、勉強は続けていきたいと思います。


―今後やりたいことを教えてください。


社員の様子を見ていると「すごいな」と思う人がいっぱいいます。「自分も負けないぞ」というよりは、社員と一緒になって考えたり、驚いたりしていける関係性を続けていきたいです。その関係性を社内だけでなく、社外にも広げることが今後の自分の役割だと思っています。

今までの自分は、技術をとにかく突き詰めようと必死でした。自分ががんばれば、お客様の課題解決ができると思っていたし、それが自分の生存戦略でもあったんです。

ただ、自分の場合は障がいがあることで、どうしても同年代とは同じ土俵に立てなかった。その現実に悩んだときはありましたが、「自分の力を発揮できるポジションは自分で作れる」ことも今までのキャリアで知りました。

役員になった今も、「今の自分がピープルに貢献できることは何なのか」を常に模索しています。これからも自分の強みである技術力を活かしながら、社内や社外の様々な人と関係性を築くことで、ピープル全体の魅力や強みを磨いていきたいです。

そして技術力を循環させることは、エンジニアにとって豊かな働き方になることを社員にも伝えていきたいと思います。



おわりに


―次回は藤本典男さんに話を伺う予定です。藤本さんは、どんな人ですか?


藤本さんは、昔から自分の芯が変わっていないような気がしますね。「お客様と対話する」ことを、やりたい人なんだと思います。私にはむずかしかった、「社外へ出て行って、ビジネスを作ってきた人」ですね。

それで東京オフィスに異動したくらいですから、その馬力たるや……!私にはないものを持っているので、尊敬しています。今回とはまた違う話が聞けるのではないでしょうか。


以上、【ピープル経営者の「転機と選択」】髙本さん編でした。




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